退職届・退職願の封筒の書き方・入れ方・提出方法を解説

退職届の封筒イラストと「退職届は『中身』だけでなく『封筒』も重要」というメッセージ画像

退職届や退職願を提出する際、文章の内容だけでなく封筒の書き方や入れ方にも正しいマナーがあります。宛名の位置や氏名の記載方法、書類の折り方や封の仕方など、細かな点まで注意しなければなりません。

本記事では、封筒の選び方から提出時の流れまでを画像付きでわかりやすく解説し、初めての方でも安心して準備できるようサポートします。

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封筒の書き方

①表面中央に「退職願」または「退職届」と記載する

縦書きで「退職届」と書かれた用紙と、「退職願」と書かれた用紙が並んでいる画像。右側には「筆ペン、または黒のボールペンで記載」と青色の縦書き文字が表示されている。

封筒の表面中央には、縦書きで大きめに「退職願」または「退職届」と記載します。手書きが基本ですが、筆ペンや黒インクのボールペン(油性)でも構いません。文字はにじまないよう丁寧に、封筒の縦方向にバランスよく書きましょう。横書きはマナー上避けたほうが無難です。

②裏面に自分の「所属・氏名」を記載

退職届などを入れる封筒の書き方を説明する図。左の封筒には左下に所属と氏名を記載し、右の封筒には郵送時に封をする「〆」マークが必要であることが示されている。

書類提出者が誰かわかるように、自分の所属とフルネームを封筒裏面の左下に縦書きで記名します。特に大企業などで総務部などが仕分ける場合、識別がしやすくなります。

郵送時は封をして「〆」を記入する
手渡しで提出する場合は封をしないのが一般的ですが、郵送で提出する場合はしっかりと糊付けを行いましょう。封をしたら、封筒の裏側中央に「〆(しめ)」と書いて、封印がされていることを示します。

記載時の注意点

  • 文字は黒インクの消えないペン(ボールペン・筆ペンなど)で記入する
  • 郵送する場合は、封をしてから「〆(しめ)」を裏面上部に記載
  • 文字のバランスに注意し、傾きすぎたり左右に寄りすぎたりしない
  • インクがにじまないよう、よく乾かしてから封入する
  • 封筒がしわや折れのない状態であるかを確認してから提出する

封筒への入れ方

退職届・退職願の封筒への入れ方の手順図。1.書類を印刷、2.下から上に折る、3.上から下に折る、4.封筒に入れる。封筒の宛名例も表示。

ステップ1:退職届・退職願を印刷する

実際に印刷された退職届

まずは、提出する退職届または退職願をA4またはB5サイズで印刷します。内容に誤字脱字がないかを確認し、正式な文書として使える状態にしておきましょう。紙に折り目がついていない状態からスタートします。

ステップ2:下から上に折る

緑色のカッターマットの上で、退職届の下側を持ち上げて下から折りたたんでいる様子。縦書きの文面が上部に見えている。

用紙を横向きに置いた状態で、下端を1/3ほど上に折り上げます。このとき、紙の端がまっすぐになるよう、定規などを使ってきれいに折るのがポイントです。折り曲げるラインは、本文の中央にかからない位置を意識しましょう。

ステップ3:上から下に重ねて折る(三つ折り完成)

緑色のカッターマットの上で、退職届の上側を手で折りたたんでいる様子。下側はすでに折られている。

次に、上端を下方向に折り、先に折った下部の上に重ねます。これで三つ折りの完成です。この折り方によって、封筒を開けたときに本文の表面が上に出てくるようになります。開封時の見た目を意識して、折り目は丁寧につけてください。

ステップ4:封筒に入れる

退職届を封筒に差し込んでいる写真
退職届を封筒に入れた写真

三つ折りにした退職届(または退職願)を、丁寧に封筒へ差し込みます。このとき、封筒を開けたときに退職届の表面(宛名や本文の冒頭)が正面を向くように入れましょう。用紙の角の向きが図と同じになるようにしてください。

この手順通りに折って封筒に入れれば、相手が開けたときにスムーズに中身が確認でき、丁寧な印象を与えることができます。

封筒の基本:サイズ・色・種類は?

退職届や退職願は、内容だけでなく“入れる封筒”の選び方も大切です。ここでは、基本的な封筒のマナーについて、サイズ・色・種類に分けてわかりやすく解説します。

サイズは「長形3号」が基本

「退職届」と書かれたA4用紙を三つ折りにした状態と、長形3号サイズ(120mm×235mm)の封筒のイラスト

退職届は通常、A4サイズの用紙に印刷して三つ折りにして提出します。そのため、封筒はA4三つ折りがちょうど入る「長形3号(120mm × 235mm)」が最適です。

大きすぎるとだらしなく、小さすぎると折り目が崩れる原因になるため、ぴったりのサイズを選びましょう。

色は「白無地」が最も無難

白無地の封筒が正しいとされ、茶封筒・柄入り封筒・郵便番号枠付き封筒が不適切と示されている比較イラスト

封筒の色は、ビジネスシーンにふさわしい「白」が基本です。特に無地の白封筒は、フォーマルな印象を与えるため、退職届に最適とされています。

茶封筒は事務的な印象があり、改まった場には適しません。また、カラフルな柄入りや透け感のあるものも避けてください。郵便番号の枠が付いたものもNGです。

どこで買える?セリアでのみ購入可能

郵便番号の枠がない白封筒(長形3号)は、セリアでのみ購入可能です。ダイソーやコンビニでは基本的に郵便枠付きが主流のため、入手が難しいです。在庫状況は店舗によって異なるため、購入前に確認をおすすめします。

販売店白長形3号封筒の取扱郵便枠なしの有無商品例・備考
セブン-イレブンあり(透けない白封筒10枚)無し(枠ありのみ)長3白封筒はプライバシー保護タイプ(赤枠印刷あり)
ローソンあり(白封筒 長3・長4)無し(枠ありのみ)二重封筒(裏地付き)で販売、PBではなく市販品
ファミマ一部店舗であり(長3より長4中心)無し(枠ありのみ)白長3封筒は店舗により品揃え差あり
ミニストップ長3白封筒の在庫ほぼ無し無し(取扱自体少)白封筒は長4のみ取扱との調査結果
ダイソーあり(白15枚入り他)一部あり(店舗による)白15枚(枠付)と茶30枚(枠無)など複数種
セリアあり(白14枚入り85g)あり(赤枠印刷なし)厚手高品質の無地封筒が購入可能
キャンドゥあり(白25枚入り70g)無し(枠付のみ)薄手の事務用封筒が中心、枠なしは基本扱い無し

提出方法・マナー

退職届・退職願は、ただ書いて渡せばよいというものではありません。渡し方やタイミングによって、最後の印象が大きく左右されます。以下のポイントを押さえて、丁寧に提出しましょう。

提出は基本的に「手渡し」で

上司に退職届を手渡すビジネスマンのイラスト

退職届や退職願は、直属の上司に直接手渡しするのが基本です。就業時間内の静かなタイミングで、「ご相談したいことがあるのですが」と前置きして時間をもらいましょう。

封筒の表が見える向きで渡す

スーツ姿の女性社員が上司に退職届を手渡しているイラスト

封筒に「退職届」または「退職願」と記載してある場合は、相手から見て読みやすい向きで手渡します。両手で差し出し、「こちら、退職の件でお渡しします」と一言添えると丁寧です。

郵送の場合のマナー

在宅勤務や遠方などの理由で郵送が求められた場合は、封筒に入れた退職届を、一回り大きい封筒に入れて送付します。その後、封をして裏に「〆」を記入し、配達記録が残る簡易書留やレターパックで送るのが安心です。

詳細は以下の記事をご参考ください。

退職の伝え方・相談方法

退職理由の伝え方や、相談のタイミングなどについては、以下の記事で詳しく解説しています。退職を切り出す前に、ぜひ一度ご覧ください。

その他お役立ち情報

よくある質問(Q&A)

Q. 退職届の封筒は市販の長形3号以外でもいいですか?

A. 基本的には白無地の長形3号封筒が推奨されますが、手元にない場合は長形4号など近いサイズの白無地封筒でも代用可能です。ただし茶封筒や柄入り封筒は避けましょう。

Q. 封筒に郵便番号枠があっても問題ありませんか?

A. ビジネスマナー上は郵便番号枠のない白無地封筒が望ましいです。やむを得ない場合は郵便番号枠付きでも使用可能です。その場合は枠部分に宛名がかからないよう注意してください。

Q. 宛名は手書きと印刷どちらが良いですか?

A. 一般的には手書きが丁寧な印象を与えます。黒の万年筆またはボールペンで書くのが望ましいです。どうしても字に自信がない場合は、印刷でも構いません。

Q. 封を糊付けする必要はありますか?

A. 提出時に糊付けは不要です。中身の確認が必要になることもあるため、封は閉じずに持参するか、軽く差し込む程度にします。郵送する場合のみ糊付けし、「〆」や封印シールを使用します。

 退職願・退職届の正しい書き方と記入例を確認したい方へ

書類を作成する前に、どこに何を書くのか、縦書き・横書きの違いは何かをしっかり確認したい方は、こちらの記入例付きガイドをご覧ください。

Word/PDFテンプレート・記入例

そのまま使える縦書き・横書きの退職願・退職届テンプレート(Word形式)をご用意しています。文章の修正や印刷も自由に可能です。

スマホでも作れる!退職届作成ツール紹介

「Wordが使えない」「スマホしか持っていない」「アプリを入れたくない」…そんな方でも安心して使える、ブラウザで完結する退職届・退職願の作成ツールをご用意しています。

スマホからでも簡単に入力・編集・PDF化ができ、印刷にもそのまま対応。アカウント登録なども不要で、無料で使えます。

まとめ:封筒の印象が「最後のマナー」

退職届は退職の意思を正式に伝える重要書類です。書面の内容だけでなく、封筒の選び方・書き方・提出方法まで心を配ることで、これまでお世話になった職場に感謝と礼儀を示せます。本ガイドを活用し、最後まで気持ちよく退職手続きを進めてください。