金銭消費貸借契約書の無料テンプレート(Word)ダウンロードと使い方ガイド

金銭の貸し借りでは、金額・受領日・返済条件を当事者で確認し、証拠として書面や電磁的記録を残しましょう。以下は一般的なひな形で、取引に必要な手続や条項をすべて満たすものではありません。

どんなに親しい相手でも、口約束だけに頼ってしまうと「返済の約束をしていない」「金額を忘れてしまった」といったトラブルになりかねません。契約書を用意しておけば、借りた金額や返済期限、利息の有無などをはっきり記録でき、万一のときには法的な証拠として役立ちます。

お金を貸す男性とお金を受け取る不安そうな男性が描かれたイラスト。背景には「金銭消費貸借契約書」と書かれた契約書が表示されている。

この記事では、Word形式で使える金銭消費貸借契約書のテンプレートを紹介します。ダウンロード方法や具体的な使い方、契約書を作るときに押さえておきたいポイントをわかりやすく解説しています。このテンプレートを活用すれば、初心者でも安心して貸し借りの約束を文書に残すことができます。

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テンプレート一覧

今回配布するテンプレートは、利用シーンに合わせて4種類用意しています。それぞれ契約内容の違いに対応したフォーマットになっていますので、ご自身のケースに合ったものをお選びください。

金銭消費貸借契約書(無利息・一括返済)

個人間・法人間で使いやすい、無利息・一括返済専用のWordテンプレートです。

貸付日・金額・返済期日・支払方法(振込)を入力するだけで完成します。本文は「貸付」「返済条件」「管轄」の最小限の条項で構成しています。

最下部には貸主・借主の住所/氏名/押印欄を上下に配置。スピーディに契約書を用意したい場面に最適なテンプレートです。

第2条
乙は、前条の金員について、以下のとおり返済するものとする。
1 元金: 〇〇〇〇年〇〇月〇〇日までに元金全額を一括返済する。
2 利息: 本貸付金には利息を付さないものとする(無利息)。
3 支払方法: 甲の指定する口座に振り込む方法により支払う。なお、振込手数料は乙の負担とする。

項目記載内容
利息なし
返済回数一括
遅延損害金利率の特約なし(当然に免除される意味ではありません)

金銭消費貸借契約書(分割返済・利息あり)

分割型は、毎月返す元金に、その期間の利息を加えて支払う文面です。元利合計が毎月同額になる元利均等返済の書式ではありません。各回の元金・利息・合計・返済後残高を返済表で照合してください。

年利(365日の日割計算)・支払開始月・毎月の支払額・振込手数料の負担者といった条件を空欄に沿って記入でき、条文には「2回以上の滞納で期限の利益喪失」「残元金に対する年○%の遅延損害金」などの基本条項を標準搭載。

事業用の貸付け、継続的な融資、担保や個人保証を伴う取引では、適用法令と追加手続を確認してください。条文の空欄を埋めるだけで、あらゆる契約に使えるわけではありません。

元金月額×回数が借入額に一致するか、最終回の端数をどう扱うか、利息計算の対象残高・起算日・支払日を決めます。例えば元金100万円を12回で返すと、毎回83,333円では元金が4円残るため、最終回などで調整が必要です。

第2条
乙は、前条の金員について、以下のとおり返済するものとする。
1 元金: 〇年〇月から〇年〇月まで、毎月末日限り、月額〇円を支払う。
2 利息: 利息は、年〇パーセント(年365日日割計算)とし、〇年〇月から支払済みまで毎月末日限り、経過分を元金に付して支払う。
3 支払方法: 甲指定の口座に振り込む方法により支払う。振込手数料は乙の負担とする。

項目記載内容
利息あり
返済回数分割
遅延損害金あり

連帯保証人付きフォーマット

分割返済・利息ありの構成に、連帯保証人の情報を記載できるWordテンプレートです。

年利・支払開始月・毎月末日の支払・振込手数料負担・期限の利益喪失・遅延損害金・合意管轄を整え、当事者の義務とリスクを明確化。

末尾には「連帯保証人」欄として住所・氏名・押印スペースを配置しています。事業用融資を個人が保証する場合、原則として保証契約締結前1か月以内の保証意思宣明公正証書が必要です。経営者等の例外もあるため、日本公証人連合会の対象・例外を確認してください。個人根保証の極度額義務は、今回の単発債務の保証とは分けて検討します。保証人付き版の末尾は甲・乙・丙の3名欄ですが、保管条項は甲乙2通の記載です。保証人にも控えを渡し、実際の作成通数・保管方法と条文を合わせてください。

署名欄の拡大図
署名欄の拡大図
項目記載内容
利息あり
返済回数分割
遅延損害金あり
保証人あり

借用書フォーマット

個人間で貸し借りをする際にオススメの、シンプルな借用書形式のテンプレートです。

借用書とは

  • 借用書は、借主が借入れの事実や返済条件を記録して貸主へ差し入れる形式の文書です。表題が借用書でも、合意した契約内容を証明する書面になり得ます。
  • 通常は金額や返済期日、利息の有無などの最低限の内容のみを記載します。
  • 記載する条件の詳しさは書式によります。借用書でも、利息・分割返済・保証などの合意内容を記録できます。
  • 少額の貸し借りや、親族・友人間の取引で利用されることが多いです。

\その他の形式・レイアウトはこちら/

ダウンロード元とファイル名を確認してから開いてください。保護ビューは安全のための機能です。不明な警告を一律に無効化せず、信頼できるファイルと確認できた場合に限り編集を有効にします。編集後は、不要な条項や選択肢、サンプル名が残っていないか確認してください。

書き方・テンプレートの使い方

基本情報

  1. テンプレートの選択&ダウンロード
    利用目的に合うひな形をダウンロードし開く。
  2. 契約日を記載
    契約書末尾の契約日を記入し、第1条の実際の貸付日と区別します。署名押印を行う日付と揃えるのが基本です。
  3. 当事者情報を記載
    個人は住所・氏名を、法人は所在地・会社名・代表者名を記入します。押印欄があれば押印します。

(甲)住所:○○県○○市○○町1-2-3
   名称:株式会社ABCD
   氏名:代表取締役社長 山田太郎

(乙)住所:○○県○○市○○町1-2-3
   氏名:佐藤次郎

  1. 金額を記載
    貸付金額を数字で記入し、可能なら大字も併記します。例「金100,000円(金壱拾萬円)」。

返済条件の設定

次は、利息や返済回数などの条件を記載します。

返済方法、利息部分の拡大図_分割あり、利息ありと記載されている
  1. 利息を記載
    • 利息なしの場合
      記載例「無利息」「本貸付金には利息を付さないものとする」。無利息であることをはっきり明記します。遅延時の取扱いは遅延損害金でカバーします。
    • 利息ありの場合
      年率(例「年5%」)、計算方法(年365日日割など)、支払タイミング(毎月支払い・期日一括等)を明記します。記載例「利息は年○%とし、毎月末日限り経過利息を支払う」。
  2. 返済回数を記載
    • 一括返済の場合
      返済期日を記載します。記載例「乙は令和○年○月○日までに元金全額を一括で返済する」。
    • 分割返済の場合
      開始月、回数、各回支払期日、各回金額、最終回の端数調整の方法を定めます。記載例「令和○年○月から令和○年○月まで毎月末日に金○円を支払う。」。
  3. 支払方法を記載
    銀行振込・口座振替・現金手渡しなどを選び、振込手数料の負担者を明確にします。記載例「支払は甲指定口座への振込により行い、振込手数料は乙の負担とする」。

その他

損害内遅延金
  1. 遅延損害金を記載
    返済が期日までに行われなかった場合には、残元金に対して年◯%の遅延損害金を支払う旨を記載します。起算日は通常「返済期日の翌日から」とし、完済まで発生することを明記すると分かりやすいです。利息制限法の上限を超えない範囲で設定してください。
  2. 連帯保証人の有無を記載
    連帯保証人を付ける場合は、保証人の住所氏名(法人なら名称・所在地・代表者)を記入し、保証の範囲を「本契約に基づく一切の債務」と特定します。記載例「丙は乙の本件債務を連帯して保証する」。事業用債務で個人が保証人になる場合は公正証書が必要になる場面があるため、別途確認します。
  1. 署名押印と保管
    署名押印後、同内容の原本を双方が各1通ずつ保管します。スキャンや写真で控えを残すと安心です。
署名欄の拡大図

よくある質問(FAQ)

最後に、寄せられやすい質問とその回答をまとめました。契約書作成に関して不安や疑問がある場合はチェックしてみてください。

Q
契約書に収入印紙は必要ですか?
A

紙の金銭消費貸借契約書は原則として第1号文書で、記載金額1万円未満は非課税、1万円以上10万円以下は200円です。金額の記載がないものも原則200円です。電子データだけで締結・交付する場合は印紙税の対象ではありませんが、別途紙の課税文書を作ればその扱いを確認します。原本2通を作る場合は各通を判定します。参考:国税庁の税額表、電子データの取扱い。未納の場合の過怠税は原則として未納税額の3倍、一定の自主申出では1.1倍です(国税庁の説明)。

Q
保証人は必ずつけないといけませんか?
A

連帯保証は必須ではなく、当事者と保証人の合意が必要です。保証人は借主に先に請求するよう求める権利等が制限され、大きな責任を負います。安易に「高額なら付ければ安心」と考えず、保証対象・条件・必要な書面と手続を確認し、保証人にも契約書の控えを渡してください。

Q
ダウンロードしたテンプレートは編集できますか?
A

修正の大小より、実際の合意と条項が一致していることが重要です。無利息・一括型を分割型へ変えるなど内容が変わる場合は、返済条件と関連条項を通して確認してください。管轄裁判所や期限の利益喪失条項も自動的に適切とは限らず、不明点は専門家に確認します。

Q
作成した契約書はどのように保管すれば良いですか?
A

契約書は貸主・借主がそれぞれ原本を1通ずつ保管するのが一般的です。先述したように2部作成して双方が署名押印し、それぞれが1通ずつ持てば、どちらの手元にも原本が残ります。保管する際は、ファイルに入れる、封筒に入れて封をするなどして紛失や改ざんを防ぎましょう。特に返済が完了するまでの間は重要な証拠となる書面ですので、大切に保管してください。なお、将来的にトラブルになった場合に備えて、契約書のコピーをデータ化(スマホで写真に撮る、スキャンする等)しておくと安心です。

まとめ

この記事では、金銭消費貸借契約書のWordテンプレートを4種類ご紹介しました。一括返済型や分割返済型、連帯保証人付き契約など、用途に合わせて使えるようになっています。基本的な記入手順やFAQもまとめていますので、契約書作成が初めての方でも安心してご利用いただけるはずです。

なお、本記事およびテンプレートはあくまで情報提供を目的としたものです。法的効力や適用範囲を保証するものではありません。具体的な契約条件や法的リスクについては、弁護士や司法書士などの専門家にご相談いただくことをおすすめします。

参照文献