送付状の書き方完全ガイド|テンプレート付き

送付状は、見積書や請求書、契約書などの重要書類に添える「ビジネスのあいさつ状」です。誰が・誰に・何を・なぜ送るのかを簡潔に示すことで、受け手が安心して内容を確認できるだけでなく、社外取引の信頼性を高める役割も果たします。

また、送付状があれば書類の到着漏れや同封ミスを防ぎ、問い合わせ対応や再送の手間を削減できます。本記事では、送付状に必ず盛り込むべき項目とレイアウトのポイント、そしてすぐに使えるテンプレートを紹介し、初めての方でも迷わず作成できるよう解説します。

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送付状とは

送付状(添え状)は、見積書や請求書、契約書などの書類を郵送・手渡し・FAX・メール添付で送る際に、 「誰が」「誰に」「何を」「なぜ」送ったのか を簡潔に伝えるビジネス文書です。

受取側が書類を正しく受領し、内容を迅速に把握できるようにする役割があります。

送付状の役割を説明するビジネスマンのイラスト。送付状と封筒を手渡す男性と、説明を聞く男性が描かれ、「誰が」「誰に」「何を」「なぜ」という要素が送付状に必要であることが示されている。下部には送付状が書類の内容を正しく把握するための役割を持つと記載されている。

送付状の構成・必要な項目

送付状の項目一覧

  1. 送付日(和暦または西暦で統一)
  2. 宛名(会社名・部署名・担当者名+敬称)
  3. 差出人情報(会社名・住所・担当者名・電話番号・E-mail など)
  4. 表題(件名) 例:「書類送付の件」
  1. 本文
    • 頭語(拝啓等)
    • 時候の挨拶+日頃の御礼
    • 送付理由・同封内容の説明
    • 結語(敬具等)
  2. 記書き(「記」「以上」の形式で同封物リストを箇条書き)
  3. 添付書類の数量・名称

送付状の書き方・作成手順

👆動画でも解説しています


手順1:ファイルの準備

1-A Word/Excelなどで1から作成する場合

  1. Word/Excelを起動し、A4縦の白紙文書を開く
  2. 余白を上下左右20mm前後に設定
  3. フォントを明朝系(10.5〜11pt)に変更
  4. 文書全体のスタイル(段落間隔・行間1.2など)を整える
Microsoft Wordの画面で、新規文書が開かれている状態のスクリーンショット。画面にはツールバーやリボンが表示されており、白紙の文書が中央に表示されている。

1-B テンプレートをダウンロードして使う場合

  1. 「送付状 テンプレート 無料」などで検索し、信頼できるサイトからWord/Excel/PDFを取得
  2. ダウンロードしたファイルを開き、自社情報が入っていないか確認して削除
  3. フォントや余白が自社書式に合わない場合は調整
  4. テンプレートの入力例を参考に、不要な文言やデザイン要素を削除して簡潔にする
「送付状 テンプレート 無料」と検索している画面のイラスト。下にはWord、Excel、PDF形式のテンプレートを表す3種類の書類アイコンが並んでいる。

手順2:ヘッダー情報を入力

右上に送付日(西暦か和暦で統一)を入力し、左側に宛名(会社名・部署名・担当者名+敬称)を配置。差出人情報(会社名・住所・電話・担当者名・メール)を宛名より下にまとめる。

手順3:件名を中央揃えで記載

例:「書類送付の件」「契約書ご送付のご案内」など。フォントサイズは本文より1〜2pt大きく、太字にすると見やすい。

手順4:本文を書く

  • 頭語(拝啓など)
  • 時候の挨拶と日頃の御礼
  • 送付理由と同封物の簡潔な説明
  • 結語(敬具など)
    改行位置は読みやすさを重視し、25~30字以内で折り返すのが目安。
書類送付のご案内文書のサンプル。左上に宛先として「株式会社ABCグループ XX部 山田太郎様」、右上に差出人「株式会社ビズ研」の住所・電話番号・担当者名が記載されている。中央に「書類送付のご案内」のタイトルと送付内容の説明文、下部に「請求書・納品書・研修書」各1部と記載された明細がある。

手順5:記書きで同封物を列挙

「記」と「以上」で挟み、数量・書類名を箇条書き。例:

                記
 1.請求書(6月分)…………1通
 2.納品書 ……………………1通
                             以上

手順6:最終確認

  1. 宛名・社名・日付の誤字脱字チェック
  2. 同封物の名称と数量が実物と一致しているか確認
  3. レイアウト崩れや余白不足がないか印刷プレビューで確認

手順7:保存・送付

WordであればPDFに変換して保存。郵送なら印刷して押印し、書類とともに封入。メール添付ならPDFを添付し、メール本文で送付状内容を簡略に記載して送信する。

この流れを押さえれば、テンプレート利用でも一から作成でも、ミスのない送付状を短時間で作成できます。

送付状のテンプレート・フォーマット

ビジネス文書の作成に慣れていない方でも安心して使えるよう、送付状テンプレートをWord形式ででご用意しました。社名や日付を差し替えるだけで完成します。すべて無料で商用利用も可能ですので、用途に合わせてダウンロードしてご活用ください。

▼その他のデザイン、形式(Excel、Google Docs)のテンプレートはこちら

よくある質問

Q1. 送付状はメール添付時にも必要?

A. PDF化して添付するか、メール本文に同等の内容を書くと丁寧です。

Q2. 頭語・結語は必須?

A. ビジネス文書の形式として推奨されますが、FAXや社内便などカジュアルな場面では省略可です。

Q3. 時候の挨拶が思い浮かばない

A. 例:1月「新春の候」、4月「陽春の候」、7月「盛夏の候」、10月「秋冷の候」。その他の時候の挨拶はこちらの記事をご参考ください。

まとめ

送付状は「送り手の信頼感」を高める重要な添え文です。上記項目と書式を押さえ、テンプレートを活用して 正確・簡潔・丁寧 を心掛けましょう。